新型のナノ粒子製造用流路デバイスiLiNP-RoA(仮称)に関する技術の独占的導入を決定しました。

北海道大学で開発・特許出願された新型のナノ粒子製造用流路デバイスiLiNP-RoA(仮称)に関する技術の独占的導入を決定しました。

iLiNP-RoAは従来型iLiNP流路デバイスで実装された「希釈制御による粒径コントロール」の概念をベースに新たに設計された流路形状を有しており、シンプルな形状でありながら次の特長を有しています。

1. 高流量条件下における粒径制御の改善
近年の研究からナノ粒子製剤はその粒径が10ナノメートル単位で違うだけでその生物学的活性が変わりうることがわかってきました。
そして用途によっては粒径が100〜200ナノメートル程度の方が良い場合もあります。
しかし従来の市販流路デバイスでは流量(流速)を上げると粒径が100ナノメートル未満の方向へ極小化するため、流量増による生産性向上を企図すると目標の粒径にならない場合がありました。
そこでiLiNP-RoAでは希釈制御の考え方に基づき、従来の流路デバイスでは粒径が100ナノメートル未満となってしまう高流量条件でも100ナノメートル以上の粒子を得やすい流路形状になっています。

2. 流路幅による粒径制御
流路デバイスを用いたナノ粒子製造では従来、原材料溶液の流量比(配合比)と総流量(全体流速)によって粒径を制御してきました。
新型流路デバイスではこれらに加え、流路幅の変更による粒径制御も可能になっています。
これにより粒径制御の幅がさらに広がります。

 

ライラックファーマでは目標スペックに応じて従来型iLiNPと新型iLiNPを使い分けることにより、お客様のニーズにきめ細やかに応えてまいります。

※受託・共同開発サービスにおける新型流路デバイスの使用提案は2022年夏以降を予定しています。
※新型流路デバイスの販売は未定です(2022年2月時点。)